世界の歴史2

World History 2

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異界より現われた魔族は、この世界を自分たちの住みよい世界に作り替えようと、あらゆる災厄をもたらしました。人類は総力を結集して魔神を撃退したものの、大半の都市が魔神の引き起こした異常気象に滅び、高度な魔法技術も戦火によって焼失してしまいました。それが今から二千年前に起こった「大破壊(カタストロフィー)」です。

わずかに生き延びた人類は、再び勢力を伸ばして国家を形成し始めました。魔法を用いない蛮勇の力が重視され、また一方でわずかながら魔法も復活しました。剣と魔法の時代、そして冒険者たちの時代です。

現代から五百年ほど前の時代になると、行き詰まった魔術の代わりに科学が重視され始めました。剣と魔法の時代は、言い換えれば力を持つ限られた者だけが自由に生きられる時代でした。しかし科学技術は問題も多いとはいえ、非力な人々にも恩恵をもたらしたのです。それゆえに、この時代は曙光の時代とも呼ばれました。人類は次第に豊かになり、モンスターを駆逐し、世界全土にその勢力を伸ばしていきました。

人々が魔法もモンスターも知らず、ごく当たり前に暮らせる世界。現代はそんな時代になろうとしている、過渡期であるとも言えるでしょう。